[ 文庫 ] もっとも美しい数学 ゲーム理論 (文春文庫)
著者/訳者:トム ジーグフリード
出版社:文藝春秋( 2010-09-03 )
定価: ¥ 860 ( 在庫あり。 )
物質そのものを表す「E=mc^2」に続いて、今度は人間行動のそのものを表す(と言われている)「ゲーム理論」についての本を読んでみた。この本もE=mc^2 世界一有名な方程式の「伝記」と同じようにゲーム理論に関係ある人々たちとそのエピソードごとに綴られていく。そのため、理論を具体的に使いたいために理解すると言うよりは、理論成立の流れと共に理論は俯瞰する形で大まかに理解したい人向けで、オイラには面白く読めた。
さて、ゲーム理論とは人間の行動を数学的に予測することを目的としている。これを物質の温度を測ることに例えて説明していたのは非常に分かりやすかった。温度はその物質を構成する分子の運動エネルギーの「統計値」を測ることで得られる。個々はバラバラであっても全体で見れば計測可能になると言うのは、確かに社会を構成する人間でも当てはまりそうだ。個人単位の人間の行動は合理的だったり情緒的だったりするが、全体で見れば政治や景気などの動向のようにある程度数値化出来る。さらにそれらを「社会の温度」という形容可能なところも面白い。
ただ、温度を正しく測るには周りの環境因子を「なるべく」正しく得る必要がある。たぶんここが一番難しそうだが、おそらくゲーム理論を応用していると思われる投資会社の莫大な利益を見ていると実現できているのであろう。その辺の具体的な計算は確率論や量子力学などの専門家に任せるとして、不可能では無いと言えることは重要だ。
さらに今現在であれば、インターネットの普及により容易に人々を関係づけることが可能になって来た。つまり、インターネットコンテンツ開発にはますますゲーム理論の利用価値が高まっていると言うことだ。いや、Facebookあたりでは、既にそれを上手く活用していると考えた方が理に適うだろう。特に著名なSNSゲームが億人単位のユーザ展開で多大な収益を得ているのを見ると。
まぁそこまで大きく捉えなくても、チームのマネージメントレベルでゲーム理論の利用を考えることも出来ると思う。人間の行動も結局はエネルギー使用が最も低い状態(平衡状態)に向かうことから、それらの要因を探れば生産性向上などにも応用できるのでは無いか?とかね。
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[ 文庫 ] E=mc2――世界一有名な方程式の「伝記」 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)
著者/訳者:ディヴィッド・ボダニス David Bodanis 池内 了(解説)
出版社:早川書房( 2010-09-22 )
定価: ¥ 924 ( 在庫あり。 )
女優のキャメロン・ディアスさんが意味を知りたいこととして「E=mc^2」をあげていたことから話はスタートする。このたった3つの物理量と2つの数学記号で表されただけの公式について、その重要性を理解している人は多いが、その意味まで理解している人は少ない。実際、オイラもこの公式のお陰で原子力発電所やGPSなどが実現していることは知っているが、何でエネルギーを求めるのに光速を二乗するのだろう?などの疑問はずっと持っていた。
この本では、まず、E(Energy)、m(mass:質量)、c(celeritas:光速)、^2(二乗)それぞれの要素について深く関わる科学者たちや、これらを結びつけたアインシュタイン、その後の原爆開発競争に奔走する人々の逸話を通して、理論的と言うよりも伝記的に紹介している。特に、小学校しが出ていないファラデーと天才数学者であるマックスウェルとの親交や、徴税官でもあったラボアジェ、フランス貴婦人エミリー、ナチス占領下のノルウェー重水工場破壊工作あたりのエピソードは印象に残ったね。
とりあえず本を読むのは面倒という人は、この本が原作の動画↓を見るのも良いかも。 続きを読む »
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2010/12/18 18:11:55
レビュー, 食い物, 本, 歴史
[ 新書 ] 栽培植物と農耕の起源 (岩波新書 青版 G-103)
著者/訳者:中尾 佐助
出版社:岩波書店( 1966-01-25 )
定価: ¥ 777 ( 在庫あり。 )
初版が1966年と言うことで、さすがのオイラも生まれておらず科学的に見ちゃうと古くさいかも知れない。しかし、世界各地の特色ある農耕を民俗的な見地から語られるあたりは、人類進化の歴史が垣間見られる感じで面白い。また、ただの野草だった植物が人類と接することで雑草(栽培植物)へ変化していったというくだりはなるほどと思った。このあたりが、現在まで再版され続けている人気なのかも知れない。
内容としては、バナナやイモに代表される人類にとって最も基本的な栽培植物である「根栽農耕文化」からスタート。そしてインドやアジアから中央アフリカに広まったクズや茶に代表される「照葉樹林文化」。その周りに発達する雑穀や豆に代表される「サバンナ農耕文化」が花開く。
この雑穀はアジアの湿地帯と結びつき10億人以上の食糧となるイネを発達させ、逆に湿地帯の少ない地中海沿岸は灌漑技術が発達することで増産が可能になったムギやエンドウに代表される「地中海農耕文化」が起こった。これらにより帝国を擁するまでの文明を築くことが出来たという。
一方、新大陸ではある程度独自の進化がみられたが、いかんせん時間が足りなかった。現代においてコストパフォーマンスの高い栽培植物として知られるジャガイモやトウモロコシは「新大陸の農耕文化」の代表である。コロンブス到達があと500年ほど遅れてくれれば、新大陸にも旧大陸に匹敵する文明に至れたかも?という仮定はオイラもわくわくするので同意したいね。
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[ 新書 ] ガンダムと日本人 (文春新書)
著者/訳者:多根 清史
出版社:文藝春秋( 2010-11-17 )
定価: ¥ 819 ( 在庫あり。 )
主に「機動戦士ガンダム」。いわゆるファーストガンダムをネタに日本人論を展開している本。
1年戦争を「戦前の日本」vs「戦後の日本」とか、「ザク=零戦」「ガンダム=戦艦大和」とかの例えはなかなか面白い。特に後者については零戦が日本伝統の手作りだったことに対し、戦艦大和が日本初の大量生産の思考で作られた(戦後の高度成長に繋がる)という比較はなるほどと思った。
そして、TV版「機動戦士ガンダム」が登場した1979年の時代背景について当時の米ソ対立と併行していた宇宙開発に関連づけて解説。確かにあの頃はいつ全面核戦争が起こっても不思議では無い冷戦にありながらも宇宙に対しては夢があったもんなぁ。
また、おなじみの冒頭のナレーション「増えすぎた人口を~」が持つ負のイメージについて、ガンダムに熱狂した世代が「増えすぎた人口」である団塊世代と団塊ジュニア世代に挟まれた「人口の谷間」に位置していることから「自分たちの問題」として切実に捉えたというのは、思いも付いていなかったので新鮮だった。
そして、最後に「2人のシャア」として小沢一郎氏と富野由悠季氏の生き様について考察。確かに両者とも自分の作った・愛したモノを破壊するし、トップに立てないという傾向は似ている。しかし、こじつけっぽい感じが強すぎるw。小沢さんについては「僕が一番小選挙区を上手く扱えるんだ!」よりは「今の私には総理にはなれん。ララァ、私を導いてくれ。」とかが良かったかも。
まぁ、結構楽しんで読めたのでヨシとしようか。
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物欲に負けて今年の自分向けクリスマスプレゼントという名目をでっち上げて買ってみた「大人の超合金」シリーズ第2弾。詳細はこちら→商品スペック スペースシャトル エンデバー号 | 大人の超合金。
[ おもちゃ&ホビー ] 大人の超合金 スペースシャトル エンデバー号 (初回特典付き)
定価: ¥ 47,250(税込) → 価格: ¥ 98,500(税込)
発売日:2010-12-03
第1弾の「アポロ11号+サターンV型ロケット」は全長70cm超の大迫力模型で魅力的なんだけど、やっぱ初打上・初帰還(ガンダム放映後間もない1981年)のテレビ生中継に大興奮してた「スペースシャトル」の方が馴染み深いことから購入に踏み切ったワケよ。
つーことで、レビューを書いてみた。 続きを読む »
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12月1日に公開されたばっかりのSPACE BATTLESHIP ヤマトを早速、見てきた。TBS制作なので1年後くらいにテレビでやりそうなんだけど、直撃世代としてはやはり劇場で見るしかないっしょ。で、朝一の10:50スタート、5列目真ん中を選んで座ったら、案の定、前には誰も居なくて映像独り占め状態。ヤター。
結論から言うと、初代「宇宙戦艦ヤマト」と「さらば宇宙戦艦ヤマト愛の戦士たち」(2じゃなくて劇場版ね)の台詞をほぼ復唱できるくらいにヤマトを見ていた方、かつ、「ちょまてよ!」などと揶揄されているキムさんの演技に抵抗ない方、であれば思う存分楽しめる内容かと(ネタ的にも)。
配役は散々言われているけど結構良いと思ったよ。
まず古代進役のキムさん。いわゆる熱い演技を見ていて思い出した。そうそう最初の古代進は兄ちゃんを見殺しにした沖田艦長を逆恨みする青臭い感じだったじゃん!なるほど、キムさんの普段の直情的な演技の原点はこの頃の古代進かと納得したりする。
森雪役の黒木メイサちゃんは確かに松本零士センセの描く女キャラ顔だね。これまで微妙な美人さんのイメージを持ってた理由がよく分かって一安心。これは当初予定されてた沢尻さんじゃ無くて良かったと思える点かな。
そして真田さん役は柳葉敏郎さん。いや、これはマジではまり役と思った。しかも当人が直撃世代のファンなので喋り方も真似してて最高。マンマの台詞もあって泣いた。ちなみに柳葉さんと同世代な堤真一さんが「ゆきかぜ」で沈む古代守役。こちらも地味にいい感じ。
沖田艦長は山崎努さん。山崎さんは「さらば…」の土方艦長の方が似合いそうなと思ってたが、結構老けた印象になってたので案外合ってるかも。老人つながりで藤堂司令の橋爪功さんも似てる似てるw。
他は、島が緒形直人さん。既婚者で子供(島次郎w)も居る役。島らしく保守的な感じが良かった。斉藤始は池内博之さん。なぜ空間騎兵隊がここに!?通信班長の相原が女になってたぞ!マイコさんってあぁ弥太郎の嫁役の娘じゃねーかw。徳川機関長は西田敏行さん。風貌は良いんだけどもう少しヤマトっぽい感じで演じて欲しかったかな。最後に佐渡先生はなぜか高島礼子さんになってて無理矢理一升瓶を持たされていた感じだったが、ちゃんと愛猫ミーくんが居たのでヨシとするか。
ストーリは、初代「宇宙戦艦ヤマト」と「さらば宇宙戦艦ヤマト愛の戦士たち」を上手く合成した感じ。変に続編を匂わすこともしなかったので好感が持てる。
さて、CGは白組と山崎監督なので全然安心レベル。まぁ宇宙なんでCGに適しているってのはあるかも。オイラ的にニヤリとしたのが、狭い第一艦橋と同様に小型フェリー並みに狭い格納庫の描写。ヤマトの全長は265.8mしか無いのでリアル縮小にするとあれくらいになるんだよね。昔、酒の肴で図まで書いて「ブラックタイガー隊どこに居るんだよww」って盛り上がったことを思い出した。
つーことでアニメ版の「宇宙戦艦ヤマト 復活篇」もBlu-rayで見てたんだけど、話のテンポや引き込まれ感としては、こちらの方がオイラ的に良いと思った。で、これから30行後に鑑賞した方々向けのネタバレ感想をカキコするので注意! 続きを読む »
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2010/11/29 21:17:17
レビュー, 本, 歴史
[ 新書 ] 岩崎弥太郎と三菱四代 (幻冬舎新書)
著者/訳者:河合 敦
出版社:幻冬舎( 2010-01 )
定価: ¥ 819 ( 在庫あり。 )
「三菱」を築いた岩崎家4代のお話。三菱の当主は初代弥太郎兄弟の血筋で交互にあとを継いでいるので、以下の系図を覚えておくとわかりやすいかと思う。
喜勢
岩崎弥次郎 ┣━━岩崎久弥③
┣━━┳━岩崎弥太郎①
美和 ┃
┗━岩崎弥之助②
┣━━岩崎小弥太④
後藤象二郎━━━━━━早苗
本書の中で、三菱は時代時代に相応しい当主が現れているという指摘は面白かった。 続きを読む »
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2010/11/20 16:47:14
レビュー, 数学, 美術, 本
[ 文庫 ] 美の幾何学―天のたくらみ、人のたくみ (ハヤカワ文庫 NF 370 〈数理を愉しむ〉シリーズ)
著者/訳者:伏見 康治 安野 光雅 中村 義作
出版社:早川書房( 2010-08-30 )
定価: ¥ 756 ( 在庫あり。 )
物理学者、画家、数学者による幾何学の美しさについての鼎談本。元々30年ほど前に刊行していたものを今年文庫化したようだ。しかし内容が「美の幾何学」だけあって全然古さは感じない。さすが数千年の歴史を持つ「美」だけある。
まずは基本的な美しさであるシンメトリーから始まり、生物的な対称性から貝や角の対数らせんに移り、結果論としての黄金分割、紋、繰り返し文様、エッシャー、寄せ木、アラベスク、遠近法と人間の目の頑固さ、四次元図形を描いてみるなどと話は進んで行く。対称、いわゆる文様などで使われる繰り返しのパターンは17種類存在し、それらを上手く使っていくと様々な寄せ木パターンが作れるというあたりは非常に面白かった。 続きを読む »
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「けいおん」に挫折したオイラでも久々に面白いと思ったアニメでゲソ。
つーことで、侵略に手助けしてみようじゃなイカ!
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